第3回:株式会社創建

『ゼルビアは地元の宝』
創成期から飛躍したゼルビアに期待する未来とは

写真右:株式会社創建 代表取締役 深澤勝
写真左:株式会社ゼルビア パートナー事業部 山川隆晃

FC町田ゼルビアは、ファン・サポーターの皆様をはじめ、パートナー企業・行政・地域の皆様など、様々な方々に支えられ活動させていただいております。
その中で、FC町田ゼルビアを熱くご支援くださっている「パートナー企業の皆様の『声』をもっと届けたい」という想いから、新たに特設コンテンツとして「VOICeS」を発足しました。

今回は、ゼルビアの黎明期を知る株式会社創建の深澤代表取締役と小峰取締役から、
ゼルビアとの「長い」歩みについて伺いました。

目次

本日はよろしくお願い致します。まずはゼルビアとの接点の始まりから聞かせて下さい。

ゼルビアの創設に携わった1人である重田貞夫先生が、Jリーグ発足を控えていた当時、町田に全日空を母体としたサッカークラブを誘致したいので、協力してほしいと、町田JC(青年会議所)の理事長だった私の下に相談がありました。

重田先生との接点が全ての始まりだったんですね。

市内が一丸となって前向きな雰囲気を作るためにも、ぜひJCに協力してほしいという話でした。JCとしても「町田市のためになるならば喜んでやりますよ」とお伝えしました。ただ私はその年の12月で任期満了を迎え、理事長の退任が決まっていたため、後任の後任の五十子育雄(いらご いくお)さんに話を繋ぎました。

その「町田にプロサッカークラブを誘致する会」では、町田市民8万人分の署名を集めたと聞きました。

ありましたね。ただあの頃のことを思うと、年月は掛かりましたが、ここまでになるとは…。驚きですよ。誘致する会は定期的にミーティングを開きたいとのことで、昼間しか使っていない3階の会議室をどうぞ使ってくださいと提供しました。

ゼルビアの始まりの場所と言ってもいい“伝説”の会議室ですね! 時には50人規模の人が集まったとか。

会議は定期的に開催されていました。当時はまだ「ゼルビア」という名称は使われていなかったですが、私とゼルビアはここまでずっと関係性が続いています。

ただ残念なことに誘致は叶いませんでしたが、その熱は消えることなく、アイディアを出し合って活動を続けていたとか。

その1つの形として、93年1月に町田市出身のJリーガーを集めた「サッカーフェスティバル IN MACHIDA」を、野津田で開催しました。
北澤豪選手など、有名選手も来て、今では考えられないイベントだったと聞きました。フェスティバルを見ることで、サッカーをしている子どもたちの夢にも繋がったでしょうね。
町田は清水などとともに、サッカー育成の街と言われてきましたから。

ゼルビア誕生に深く関わってくださっているんですね。ちなみに創建様がパートナー企業として歩み始めたのはどのタイミングですか。

2006年の関東リーグ所属の頃にプロ契約選手が誕生するので、パートナー企業になってほしいという打診がありました。それがスタートです。我々は小口ですけど、歴史だけは長いです。細く長く、お付き合いさせていただいています。

そこまで細く長くお付き合いいただいている理由を聞かせて下さい。

ゼルビアは“地元の宝”ですから。私は時々アウェイゲームにも出かけますが、他のJクラブはクラブ名に市町村が入っていても、県単位も多く、もしくはホームタウンが政令指定都市クラス。ゼルビアのように、市単独でホームタウンにしているクラブはそれほど多くないと思います。

確かにそうかもしれません。

私がまだゼルビアの取締役をやっていた頃、審査でJリーグ理事の方がいらっしゃった際も、ゼルビアはJの理念や趣旨に沿ったクラブだと言っていただきました。

少年サッカーのカテゴリー、底辺からサッカークラブとしてのピラミッドが出来上がったという歴史がありますから。やはりパートナーになっていただいたのも、地元・町田のサッカークラブであることが、大きなフックになったのですね。

それはそうですよ。ゼルビアは町田の名前が全国区になることに貢献していると思います。また私はサッカーが好きというよりも、半分は街おこしに協力している部分があります。きっかけがそれですし、そのあとにサッカーを好きになったので、一般的なファンやサポーターの方とは好きになるきっかけの順序が違うんですよね。

事前のアンケートで「パートナー企業を長年続けている意味はありますか」という質問にも「あります!」と力強くお答えいただいています。

地元のサッカークラブを応援しているというのは、企業イメージが良いですよね。名刺にロゴを入れさせていただいたり、事務所の駐車場に横断幕を掲出していると、「地元のサッカークラブを応援している企業さんなんですね」と取引の際に言っていただけることも。それはかなりプラスなことですし、会社のイメージ作りにも寄与しています。
どんどん使っていただいて。我々としても創建様にPRしていただくことで、ゼルビアを知らない方々に知っていただく良い機会になりますから、大変ありがたいことです。
パートナー企業同士での交流もありますし、我々は地場産業に近い業種でもあるため、いろいろな業種の方々と知り合えるのは利点です。同じような意思で地域を盛り上げようという仲間がいることも大きいですよ。協力し合えるような仲間作りをできていますから。あとはもっと試合に勝ってもらってね(笑)。特にホームで勝つのは最高ですから。
私たちスタッフもVIPルームからみなさんが帰られるところをお見送りする際は、みなさんの勝った時と負けた時の表情が全然違うことを感じています。「良かったね!」と言ってもらえるのはすごくうれしいので、その回数をもっと増やしていきたいです!

今後のゼルビアに期待することは何でしょうか。

早くJ1に昇格することです。ただ1992年当時のことを思うと、「夢の夢の夢」でしたが、「夢の夢」の前段階ぐらいまでは来たんじゃないですか(笑)。当時は多くの人が、「そんなこと言ったってさ…」という感覚だったと思います。

当時を知る深澤代表取締役としては、現在の状況は想像もつかないことですか。

重田先生や守屋実先生(現・相談役)の情熱にいろいろな人が加わり、特に現在の下川浩之会長が加わったことは、一気に株式会社化を進めた側面があります。そばで見させていただいて、下川会長が加わったこともクラブにとっては、ターニングポイントだったのではないでしょうか。そして、もちろんサイバーエージェントグループ(CAグループ)が参入したことも、クラブの歴史としては大きなターニングポイントですよね。

下川会長はゼルビアをここまで引き上げた功労者の1人です。

営業スタッフが飛び込みに近い形で営業をして、イーグル建創さんがパートナー企業となり、その社長である下川さんがゼルビアの社長や会長になっちゃうという…(笑)。プロとは言えないような世界だったものが、下川さんがクラブ運営に携わるようになったことで株式会社化を進め、状況が様変わりしました。資本金もすぐに集まりましたから。

下川会長のバイタリティーたるや、すごいですね。

自分の身銭を切ってもやるという覚悟を持っていました。あの人が言うなら応援しよう、という人がほとんどですよ。応援はするけれども、そこまでのことができるか、と言われれば、それは無理な話なのに。下川さんは違いました。

種を蒔いた重田先生や守屋先生。株式会社化とその先の発展に貢献した下川会長。そして経営参画により、インフラ整備をサポートしていただいたCAグループ。深澤代表取締役はターニングポイントの目撃者でもありますね。

我々の力だけでは、もうこれ以上大きくなるのは難しかった…。CAグループの経営参画により、長年願っていた天然芝のグラウンドやクラブハウスもできましたから。

深澤代表取締役のお隣にいる小峰健嗣取締役は、以前町田JCの理事長をなさっていたそうですね。

私は個人的なゼルビアの株主でもありますし、地元・町田のサッカークラブなので、応援させていただいています。私も子どもの頃からサッカーをしてきた身ですから、子どもたちのことを思えば、地元で頑張っているサッカークラブを応援したくなります。あとは大友健寿社長に頼まれては…(苦笑)。

大友社長とも旧知の仲なのですね! 大友社長からはどんな要望があるのですか?

大友社長からは、ゼルビアの試合を会場で見て欲しいと常にお願いされております。私自身所用で会場に足を運べないことも多いので、申し訳ないと感じております。また、今年はアウェイの試合もお互い都合がつけば一緒に行ければいいね、なんて話もしております。

ゼルビアの認知度を高めるためにも、ぜひご協力をお願い致します! それでは最後に山川さんは創建様と向き合う中で、どんなことを感じていますか。

深澤代表取締役ご自身、ゼルビアに対しての愛情がすごい方ですし、ここまでのクラブの歴史を体験している方の話を聞かせていただけるだけでもありがたいです。我々としても、CAグループに頼り切るのではなく、地元の企業様にも支えていただくことが必要ですし、みなさんのことを引っ張ってくださるのも、深澤代表取締役です。今後とも末長くご支援の程、よろしくお願い致します! 本日はお忙しいところ、ありがとうございました。
Jリーグクラブの多くは大きな資本の企業が1つはあって、その周りを地元の企業が支える、といったような構図でしょうから、こちらこそ今後ともよろしくお願い致します。本日はありがとうございました。
社名:株式会社創建

カテゴリー:オフィシャルクラブパートナー

業種:不動産分譲業

代表取締役:深澤 勝

公式サイト:https://www.soken-re.com

電話番号:042-794-2311

所在地:〒194-0037 東京都町田市木曽西3丁目9番地3

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